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132.SRPによるレントゲンの変化 その1
今回はSRPによるレントゲン像の変化についてです。
歯周病治療で最も重要なのは、「歯周基本治療」になります。
ブラッシング(歯間ブラシ、歯ブラシ)、スケーリング(歯茎の上の歯石除去)、PMTC(歯科医院で行う歯面清掃)により歯茎の上の細菌の除去を行った後に、歯茎の中の細菌の除去を行っていく必要があります。それをSRP(スケーリング・ルートプレーニング)といいます。
SRP(スケーリング・ルートプレーニング)はHPの「歯周基本治療編」を参照してください。
SRP後の歯周組織の治り方は、通常は以下のように長い上皮性付着となりますが、歯槽骨が再生する場合もあります。
レントゲン写真をご覧ください。
術前術後で比較すると青矢印部分の歯槽骨の再生が確認できます。この症例ではGTR法、自家骨移植などの再生外科療法を行っていませんが、SRPのみで歯槽骨再生が確認できました。
よく患者さんに「HPを見てエムドゲインなど骨を再生させる治療をおこなっているのですよね」と聞かれることが多いのですが、そのような外科療法の前に必ず「歯周基本治療」を行ってできるだけ細菌数を減らす必要性があります。
日本歯周病学会 歯周病専門医
渡辺歯科院
131.日本歯周病学会☆
日本歯周病学会の秋季大会(浜松)に出席してきました。
以前、友人に「学会は何のためにあるの?」と聞かれたことがあります。
各々の歯科医が自分自身の経験だけで勝手な治療を行わないように、研究発表したり、症例発表することである程度の「治療の基準」を決定するために学会はとても重要な役割を果たしています。
今回は、神奈川歯科大学附属病院の歯科衛生士の吉田さんが主で共同発表させていただきました。
早期の咬合の確立とプラークコントロールで改善した症例です。よくまとめられていて素晴らしい発表でした。
神奈川歯科大学横浜クリニックの降矢先生も発表されました。遊離歯肉移植術、フラップ手術の症例です。歯周組織の改善がみられ、とても参考になりました。
日本歯周病学会 歯周病専門医
渡辺歯科医院
130.デンタルフロスで歯周病・虫歯診断!その種類と使い方は?
今回はデンタルフロスの使用意義を考えてみたいと思います。
以下、小学館コラムにも記事になりました。
たった1分で診断終了!100均グッズでできる「虫歯セルフチェック法」
詳しく解説します。
歯周病は歯と歯の間から始まります。また、虫歯の多くは歯と歯の間に発生します。歯ブラシだけでは、歯間部の清掃はできないからです。一度、虫歯になった歯に対して樹脂の充填や金属冠を被せたとしても、歯間部の清掃をしなければ再び虫歯になってしまうでしょう。
<デンタルフロスを使って虫歯や歯周病の診断>
・フロスを通すと引っかかる→虫歯か被せものが合っていない可能性がある
・フロスの糸がバラバラになる→虫歯か被せものが合っていない可能性がある
・フロスを通した後、とれたプラークが臭い→日頃からプラークが付着しているため、歯周病や虫歯が疑われる
・フロスを通すと出血する→歯周病が始まっている可能性がある
<使い方>
腕の長さ、30~40センチくらいに切る。
フロスを中指にグルグル巻いて、親指と人差し指で掴む。
歯と歯の間にゆっくり入れて、歯茎の中に隠れるまで入れる。手前の歯に弓を引くように当てて、上に擦る。奥の歯に弓を引くように当てて、上に擦る。
上から見た様子です。
<種類>
ワックスが付いているものと付いていないものがある。
ワックスが付いていると滑ってプラークが付いてきにくいため、ワックスが付いていない方がプラークは取りやすいです。しかし、歯と歯の接触が強くてフロスが切れてしまう場合は、ワックス付きのフロスを使うことをお勧めします。
また、フロスをいちいち切るのが面倒な人は、柄付きのフロスがお勧めです。100円均一で70本入りで売っています。下写真は、上が前歯用で下が奥歯用です。上手にできる人は、前歯用で奥歯も清掃可能です。
日本歯周病学会 歯周病専門医
渡辺歯科医院
129.根面被覆(歯茎の移植)に対する種々の方法
数回にわたってご紹介した根面被覆の方法です。
私が行う3つの方法の解説です。どの方法を選択するかは、①どのように歯肉退縮しているか、②1歯なのか多数歯なのか、など様々な条件を考慮して選択します。
①歯肉結合組織を移植して、元あった歯肉弁を歯冠側へ引っ張る方法。
②歯肉結合組織を移植して、歯の両際の歯肉を中央に被せる方法。
③歯肉弁を袋状に切開して、歯肉結合組織を入れる方法。最も外科的侵襲が少ない方法。
以下3方法の写真です。以前のブログで詳しく説明しています。
どの方法が最も良いという訳ではなく、歯肉の条件によると考えています。
歯肉が痩せて気になる方はご相談ください。
日本歯周病学会 歯周病専門医
渡辺歯科医院
127.移植した歯茎の治り方はどうなる?
今回も歯肉の移植手術に関してのテーマになります。
そもそも健康な歯と歯肉の関係はどういったものなのでしょうか。下図のようになります。
歯と歯肉の間には歯肉溝という隙間が1mmあって、その下に上皮性付着が1mm、結合組織性付着が1mm存在することで「歯と歯肉の計2mmの付着」が存在しており、この結合組織性付着が重要といわれています。
では移植した歯肉は一体どうやって治るのか?
イメージとしては、下図右のような感じになると考えられます。結合組織性付着ではなく、上皮が伸びた「長い上皮性付着」で治るといわれています。左図のような付着で治るのがベストですが、、、。実際は、長い上皮性付着で治るようです。
論文を紹介します。2001年のJournal of Periodontologyの論文です、
Histology of Connective Tissue Graft.A Case Report
ZeinaMajzoub,LucaLandi,MariaGrusovin,andGiampieroCordioli
J Periodontol 2001;72:1607-1615.
この論文は根面被覆をしたケース(24歳女性、ミラーの分類Class1上顎左右犬歯、小臼歯)。12ヶ月後に抜歯(歯肉も含めて)して組織学的に評価したものです。方法はLanger&Langer法。これによると、長い上皮性付着で治癒し、元々の結合組織性付着のようなコラーゲン線維が歯に対して垂直に入り込むのではなく、歯と平行に走行する「インプラントと歯肉の関係」のようになっていると報告しています。
長い上皮性付着は弱いのか?また、長い経過を追っていくと、結合組織性付着に変わっていくのか?それに関しては分りませんが、実際私が最も長く予後が追えている症例(下症例の上写真)は7年経過していますが、今のところ歯肉退縮の再発はなく経過良好です。この症例の現在は、「長い上皮性付着?」、「結合組織性付着?」、もしくは「歯槽骨再生?」それは分りませんが、、、。
日本歯周病学会 歯周病専門医
渡辺歯科医院
125.根面被覆 Harris法 その1
今回も歯肉退縮に対して行った歯肉結合組織移植術です。
ミラーのClass1の症例に対して歯肉結合組織を移植して両側歯間乳頭にてカバーしました。歯肉退縮した歯の両サイドに骨吸収が認められないため根面被覆の成功率は高いことが予想されました。
下写真です。オレンジ○部分に歯肉退縮(歯茎の痩せ)が認められます。
今回はHarris先生の方法(1992年)で歯肉結合組織移植術を行いました。以下、図解です。
口蓋から歯肉結合組織を採取し、移植した後、歯の両側の歯間乳頭の歯肉にてカバーしました。以下、術中の写真です。
予後です。良好に経過しています。
長い上皮性付着による治癒様式になっていることが予想されますが、経過良好です。
歯肉退縮(歯肉の痩せ)に関しましては、経過観察も重要な治療の1つであると考えています。それ以上歯肉が痩せなければ、わざわざ手術を行う必要もありません。進行してきているかどうかをよく観察し、手術を行うかどうか決めることが重要かと考えています。
手術は、ふつうに歯科のユニット(椅子)で行います。保険診療で行うことが可能ですし、1時間くらいで終了してお帰りになれます。
歯肉の痩せが気になる方はご相談ください。
日本歯周病学会 歯周病専門医
渡辺歯科医院
123.小学館コラムに掲載☆
小学館のコラム「ウーリス」に以下の記事が掲載されました。
是非ご覧になってください。
その使い方じゃ意味なし!歯科医が指摘「マウスウォッシュ」NG使用法3つ
歯科医が警告!歯周病の放置で「心臓病のリスク」が増大する理由とは
日本歯周病学会 歯周病専門医
渡辺歯科医院
































