月別アーカイブ: 8月 2014

99.歯周病とは違う!

6歳の男の子です。

矢印部分に歯肉から膿瘍形成が観察されます。

歯肉膿瘍

 

歯肉から膿が出ていれば歯周病ではないかと思われますが、根管(歯の中の神経や血管が入っていて部分)の中の感染により生じています。また、年齢から歯周炎(歯周病が進み骨吸収が起こった状態)は考えられません。

レントゲンを見ると○部分にエックス線透過像が観察されていますので、根尖部に膿瘍があることが分ります。

 

根管治療術前解説

 

根管内の消毒を行って、根管充填をおこないました。

根管治療を行い、半年後のレントゲン写真です。根尖部のエックス線透過像が改善されました。

根管治療後

歯肉膿瘍があれば全てが歯周病由来ではありません。根管由来の病変、歯周病由来の病変、またはその両方を組み合わせたものが考えられます。

また、口内炎、腫瘍等も考えられますので、ご相談なさってください。

 

渡辺歯科医院・歯周病マーク

日本歯周病学会 歯周病専門医

渡辺歯科医院

 

 

98.お盆休みのお知らせ

お盆休みのお知らせ。

8/14~8/17まで休診致しますのでよろしくお願い致します。

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日本歯周病学会 歯周病専門医

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97.右上インプラント治療

インプラント治療です。 右上オレンジ○部分が欠損しています。 インプラント術前 インプラント術前エックス線

この部分は4,5、6、7と4本の歯が欠損しています。さらに左右上下臼歯部が欠損しているので、その部位に対して補綴処置(インプラントや義歯による噛み合わせの確立)を行いたいところですが、患者さんの希望もあるため今回は右上オレンジ○部分のみにインプラント治療を計画しました。 右上4部位は頬側部分の骨吸収が大きいため、少し遠心(奥側)にずらして2本埋入しました。上顎洞との距離も問題ないと考えられます。

 

インプラント縫合後

直径4mm、長さ9mmのインプラントを2本埋入してブリッジにしました。

インプラント術後 インプラント術後エックス線

術後半年以上が経過して4ヶ月毎のメインテナンスを行っています。メインテナンス中に左上5(インプラントと反対側の歯)が歯根破折し、その部分にもインプラント治療を計画していますが、現在経過観察中です。

 

インプラント治療は、最優先の治療計画ではありません。①取り外しの入れ歯(義歯)、②両隣りの歯があれば歯を削ってブリッジ、③インプラントの順番かと思います。健全な両隣りの歯があれば、やはりブリッジが良いと思います。 インプラントは歯周病菌に感染します。また、噛み合わせの与え方も難しいのです。治療を行った後に、メインテナンスを一番行いやすいのは入れ歯(取り外し)になります。後のことを考え、歯周病治療も含めたメインテナンスを行っていかなければ、「長く機能」しないのです。

 

インプラントはあくまでも治療のオプションの一つです。 ご希望がありましたらご相談ください。

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