月別アーカイブ: 4月 2021

255.歯周基本治療

歯周病治療で最も重要なのが「歯周基本治療」です。

先ずは「ブラッシング指導」から開始します。歯の表面に付着しているプラーク(細菌の塊)さえ無ければ歯周病にはなりません。また、歯周病を治していくためには「プラーク(細菌の塊)」があっては不可能なのです。

下の写真、歯周病の患者さんが初診で来院された状態です。青矢印部分の歯肉に炎症があります。光っているようにも見えます。黒い歯石も確認できます。

下の写真はブラッシング練習が終了した後の写真です。青矢印部分の腫れが引いてきて、光っている状態もなくなっています。これは、患者さん自身の日頃のブラッシングでプラークコントロール(細菌の塊を取ること)ができてきたため炎症が改善してきているのです。

また、黄色矢印部分に黒い歯石が出現しました。

これは、歯茎の炎症が改善して「腫れ」が引いてきたため、歯茎の中にいる黒歯石が見えるようになってきたのです。良い傾向なのです。

ブラッシングで重要なのは、①歯間ブラシ②フロス③ワンタフトブラシ④歯ブラシの順です。特に、①歯間ブラシと②フロスが重要です。これ無しで③、④を行っても意味がありません。

それは、歯周病は「歯と歯の間」から始まるからです。その部分のプラークを除去することが最も重要です。

当院が歯周病専門医であるため、「通院していれば治る」と思って来院される方もいらっしゃいますが、治りません。

普段の①歯間ブラシ②フロスをどれくらい正しく使ってもらっているかが鍵を握っています。

下写真はSRP(歯茎の中の歯石除去)まで行った後の写真です。黒い歯石もなくなり、患者さん自身の良好なプラークコントロールが行えているため、炎症もなく健康な歯茎の状態を保っているのです。

下写真は初診からの変化です。

またご相談ください。

渡辺歯科医院

日本歯周病学会 歯周病専門医・指導医

日本補綴歯科学会 専門医

254.根管治療

感染根管のケースです。

CT画像の術前です。

矢印部分に大きな黒い影が確認できます。根管内が感染しており骨吸収が起きています。

金属冠を外して根管治療を行いました。

根管治療はマイクロスコープを使用しています。保険診療で行うことが可能です。

術後のCT画像です。黒い影が無くなって骨再生が確認できます。根管治療開始から6か月後です。

大きな骨吸収がある場合、透過像(黒い影=骨吸収部位)が縮小してから最終的な薬を入れています。

またご相談ください。

渡辺歯科医院

日本歯周病学会 歯周病専門医・指導医

日本補綴歯科学会 専門医