月別アーカイブ: 6月 2012

21.インプラント症例1

78歳女性。インプラントを希望された患者さんです。

右下のインプラントを希望されて来院されました。下顎は入れ歯にしたくないとのことでインプラント治療を計画しました。

初診の口腔内写真です。

エックス線写真です。下顎管(神経と血管の通る管)とオトガイ孔を避けるように、右下4と6にインプラントを埋入する予定となりました。右下4は頬側にインプラント同時GBR,右下6は抜歯窩を利用して埋入と同時GBRを計画しました。

残りの歯の歯周病治療(歯ブラシ指導・スケーリング・ルートプレーニング)を終了後にインプラントを埋入。

インプラント治療は、残りの歯の状態は非常に重要となります。それは、インプラントは歯周病菌に感染するためです。歯周病で抜けた部分にどんどんインプラントを埋入していけば、将来的に高額な治療費がかかります。当院では、残りの歯の状態を万全にしてからインプラント治療を行います。

当院では、歯周ポケット検査、位相差顕微鏡を使った歯周病のリスク評価を行います。

また、神経を取った歯がどこにあるのかを把握して、どこの歯がどのくらいもってくれるかを予想してから行うことが必須となります。

アストラテックインプラントを2本埋入しました。

3か月後、アバットメント(インプラントの土台)を固定し、咬合平面(噛み合わせ)の診査を行いました。Denar咬合器に模型付着後、モンソンカーブが付与された咬合平面板を使用し、左右レトロモラーパッドを基準として咬合平面を設定し、ブリッジを完成。

その後、上顎義歯を製作しました。S-Aブレードを使用して人工歯配列した写真です。

 

義歯セット時の写真およびエックス線写真です。

 

歯周ポケットの状態、咬合(噛み合わせ)の状態、細菌検査(位相差顕微鏡)でリスク評価を行って、この患者さんは4か月に一度の定期検診を行っていく予定となりました。

 

渡辺歯科医院

日本歯周病学会 歯周病専門医