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264.セレックプライムスキャン(口腔内スキャン)

セレックプライムスキャンを導入しました。

医療先進国ドイツからやってきた、コンピューターによってセラミックの詰め物、冠を設計・製作するシステムです。

小型の3D光学カメラを使用してお口の中をスキャンし、歯の形をモニター上に立体再現します。そのあとはコンピューターの3D画面上にて修復物を設計し、加工機を使って詰め物、かぶせ物を削り出します。

 

1.右のカメラを口腔内に挿入し、カメラにてスキャンします。それをパソコン画面で製作する装置(詰め物や冠)をデザインします。

2.左の加工機(3Dプリンタ)で加工し、10分程度でセラミックの詰め物や冠が完成します。

従来の方法で使用した、型どりの材料も不要ですので「嘔吐反射」があって苦しかった方も問題なく被せものが1日で装着することが出来ます。

セレックは保険診療でも使用可能ですが、保険診療の場合は従来通り、型どりを行ってから模型をスキャンしていきます。現在の保険のルールでは1日での被せものの完成はできませんが、セラミック(自由診療)においては1日で装着まで行うことが出来ます。

 

加工機(3Dプリンタ)の様子です。

 

このように数分で削り出して完成します。

 

 

「プライムスキャンの精度比較」

歯科治療での詰め物やかぶせ物は、僅かなズレでもフィット感がなくなり隙間ができてしまいますので、口腔内スキャナーの精度は重要な要素です。

大学のMehl教授の2019年の各メーカーの比較研究では、光印象での真度(実寸とどれだけ近いか)と精度(複数回の計測時の偏差)がともにプライムスキャンが優れていることが示されています。

各口腔内スキャナーが示す円が図表の中心に近いほど真度が高く、円が小さいほど精度が高いことを示しています。

プライムスキャンは口腔内スキャナの中で最も高い精度であることが証明されています。

 

当院は日本歯周病学会の歯周病専門医でもありますが、日本補綴歯科学会専門医でもあります。最先端の補綴診療(咬み合わせの診療)も行っていきます。

セラミックを1日で装着したい方などにお勧めです。

※虫歯が広範囲であったり、土台の製作が必要であったり、他の診療を優先する必要がある場合は1日での装着は困難です。

またご相談ください。

 

渡辺歯科医院

日本歯周病学会 歯周病専門医

日本補綴歯科学会 専門医