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205.歯周病の骨再生

今回は歯周病で失われた骨再生の症例です。

患者さんの許可を得てHPに載せています。

術前の写真およびシェーマが左、術後が右になります。

 

術前写真の青矢印部分で示す黒くなっている部分は、歯周病および根の中の感染により骨吸収が起こっています。

術後写真では、オレンジ矢印で示している部分の骨再生が確認できます。

このケースでは、「歯茎の周りからの歯周病菌の感染」と「根の中の細菌感染」の両方が合併してます。このような場合、歯茎の周囲からの除菌と根の中の除菌を同時に行っていく必要があります。

歯茎の周りからの治療として、SRP(根の表面の歯石除去および根面の滑沢化)を行いました。また根管治療もマイクロスコープにより治療しています。両方からのアプローチが上手くいったため、骨再生が起こったものと考えられます。

通常は、GRT法やエムドゲイン、骨移植など再生外科療法を行わなければ治癒が困難であるケースですが、非外科療法のみで十分な骨再生が起きたことに価値があると思います。

このような成果が得られたのは、治療の技術ももちろん必要ですが、患者さんご本人の熱心なプラークコントロールに尽きると思います。

当院は歯周病専門医です。歯周病専門治療をご希望の方がいらっしゃいましたらお問い合わせください。

 

日本歯周病学会 歯周病専門医

日本補綴歯科学会 専門医

渡辺歯科医院