レントゲン写真を見てみると、①の歯が根の先まで骨が吸収してしまっています。縦に動いてグラグラしています。そして、②の歯と③の歯が重なっています。②と③が重なって生えているのでブラッシングできませんので虫歯になっています。
治療計画です。
患者さんは、①を抜歯してインプラントも考えられました。または、ブリッジでも良いと思います。しかし、②と③の歯が重なっているという問題を一気に解決するために、①を抜歯して①のあった場所に③を移植する計画としました。写真は③を①のあった場所に移植して縫合した状態です。
術後半年で、金属冠を被せました。術後のレントゲン所見も問題ありません。
歯を抜いた後の治療にはいろいろな方法があります。歯周病の場合や、虫歯で歯を失う場合など、その状況は様々ですから、1ブリッジ、2入れ歯、3インプラント、4経過観察、5歯の移植など、その状況に応じて治療計画を立案することが重要です。
渡辺歯科医院
日本歯周病学会 歯周病専門医