20代女性、前歯の審美障害を主訴に来院されました。
仮の歯が入った状態です。どこに問題があるのでしょうか?
仮歯の色も問題ですが、歯茎のラインが揃っていないのが大きな問題なのです。また、歯肉に炎症があります。
歯茎のラインを引くと下の写真のようになります。オレンジの点線が揃っていないのが分ります。
今回の処置は、入れてある仮歯を修正してブラッシング指導を行いました。適切にブラッシングを行えたことで、歯肉の炎症も改善し、概ね歯茎ラインが揃いました。(下写真:仮歯)
どんなに歯の色を揃えても、歯肉のラインが揃っていなければ審美的な改善を望むことは難しいのです。このケースでは、歯肉の色もラインも改善してきたため、全体的に審美性も改善しました。審美性は、歯の色や形だけではなく、歯肉のラインも大きく影響します。噛み合わせ、歯の色や形、歯肉の形状など総合的な診断と処置が必要です。
今回のケースのようにブラッシングを正しく行うことで、歯肉は改善する場合もあります。
渡辺歯科医院
日本歯周病学会 歯周病専門医