歯周病治療では、噛み合わせがとても重要です。
まずは、奥歯の噛み合わせがきちんと噛んでいるか。「咬合支持」といって奥歯がしっかり噛んでいないと前歯の負担が大きくなりダメになってしまいます。なんといっても奥歯が重要になります。
そして鍵となるのが犬歯。写真の緑の矢印は上の犬歯が下の犬歯によって擦り減った跡を示しています。
犬歯は、前から3番目の歯です。下顎が右左に動いた時に当たってくる歯です。一般的に顎が左右に動いたときは、犬歯が中心となって接触し、奥歯は接触していないのが良い噛み合わせです。
歯にはそれぞれ役割があります。
・前歯→審美性(見た目)を決める。
・犬歯→顎が左右に動いたときにスムーズに当たって奥歯を守る。ガイドといって重要な役割をします。
・小臼歯→奥歯と犬歯の中間の役割。噛み合わせも負担し、顎が左右に動いたときに犬歯の補助をする。
・奥歯→噛み合わせの力全体を負担して安定させる。
歯のそれぞれの役割は、サッカーのフォーメーションと似ていると思います。サッカーのフォーメーションのように、歯列(歯の並び)にはそれぞれ役割があります。
どの歯にもそれぞれ重要な役割があり、一口腔単位(お口の中全体)でフォーメーションを形成しているのです。
渡辺歯科医院
日本歯周病学会 歯周病専門医