前回の坂本正敬さんのウーリス記事「歯科医が伝授!虫歯知らずの人が切らさない「100均グッズ」とは」(記事URL http://wooris.jp/archives/59703)でも紹介されたように、歯と歯の間の清掃は最も重要です。
歯と歯の間は、歯ブラシの毛先が届かないからです。
歯と歯の間の歯肉部分には、コル(鞍部)といって凹んだ部分があります。この部分は専門的にいうと、非角化上皮で形成されています。
角化?非角化?て何だ?
角化とは、上皮細胞の一番表層部分の細胞に「核」が存在しないことをいいます。この角質層は細菌の感染防御に役立っています。
このコルの部分は非角化といわれています。つまり、感染防御機構が弱い部分が「歯と歯の間の歯肉」に存在します。つまり、この部分は感染に弱いといえます。歯周病の殆どは歯と歯の間から始まります。この部分は歯ブラシの毛先が届きませんので、歯間ブラシやフロスが必ず必要になります。
つまり、歯の表面と、歯と歯の間の歯肉の構造自体に違いがあるのです。まずは、感染に弱い部分から歯磨き(歯間ブラシ、フロス)が必要になります。
歯間ブラシにはいろんな大きさがあります。SSSS、SSS、SS、S、M、L、LLなど洋服と同じようにサイズがあります。間が広い部分には大きなサイズの歯間ブラシを使用した方が清掃効率が良いです。間が広い部分にサイズの小さな歯間ブラシを使う場合は、両サイドの歯に擦るように清掃します。10回くらいストロークして動かすといいです。
また、坂本正敬さんの記事にもありましたが、研磨剤(無水ケイ酸)入りの歯磨き粉を歯間ブラシにも必ず付けて磨いてください。清掃効率がかなり上がります。
日本歯周病学会 歯周病専門医
渡辺歯科医院