先日取材を受け、小学館運営ブログサイト「WooRis(ウーリス)」に坂本正敬氏の記事が掲載されました。是非ご覧になってください。
(記事URL http://wooris.jp/archives/58867)
この記事にもあるプラーク(歯垢)は虫歯や歯周病の原因になります。プラークは患者さんによって様々な様相を呈しています。
口腔内細菌は、虫歯が球菌、歯周病は紡錘菌といって細長い形態をしています。口腔内細菌の特徴は、「バイオフィルム」というバリアの中に様々な細菌が生息しています。このバイオフィルムが厄介なのです。バリアに守られているため、うがい薬や消毒剤が浸透しにくいのです。これを取り除くために正しいブラッシングが大切になります。
下写真は、いわゆるプラークです。これは食べカスではありません。約7割が細菌、その他は細菌の代謝物になります。時間が経つと歯の表面がザラザラしてくるのは、細菌が繁殖しているからなのです。
このプラークを顕微鏡で観察すると、下写真となります。スピロヘータが多く観察されます。このような細菌が多く存在することは、歯周組織にとって良いはずがありません。歯周ポケットが深い患者さんのプラークを採取して位相差顕微鏡で観察してみると、このようにスピロヘータ(らせん状の細菌)が多く観察されます。
そこで大切なのはブラッシング。そこで歯ブラシの選択法ですが、「硬さふつう」「3列」「先が細くないもの」がお勧めです。柔らかい歯ブラシは毛先が寝てしまします。先が細いものも、毛が寝てしましやすく困難です。患者さんに合わせたブラッシング法を当院で説明していきます。
歯磨剤の選択も重要です。無水ケイ酸が配合されているものを私はお勧めしています。無水ケイ酸は、要は研磨剤なのですが、これが細菌のバイオフィルムを破壊してくれるからです。フッ素入りのジェル状の歯磨剤を使用したい方は、無水ケイ酸入りの歯磨剤でブラッシングした後に使用すると良いと思います。
日本歯周病学会 歯周病専門医
渡辺歯科医院