歯周病が進行した場合、「付着の喪失」が起こります。歯と歯肉の結合が破壊されてしまい、歯槽骨の吸収が進行してしまいます。
失われた付着を、「再付着」させるために歯周基本治療においてSRP(歯の根の部分の歯石を除去して磨くこと)を行います。
しかしながら、SRPを行っても「歯と歯肉の再付着」が達せられない場合もあります。そこでSRP後に再評価をして、深い歯周ポケットが残存した部位に対して歯周外科処置を行います。
歯周外科処置を行わず、歯周ポケットが残ったままメインテナンスに移行する場合もありますが、基本的には歯周外科処置を行って確実に歯肉の中の除菌を行っていくことが重要であると考えています。
今回は歯周外科処置の中でも最も基本的なフラップ手術の紹介です。
青の歯のオレンジ部分に7mmの歯周ポケットが存在します。
歯肉を剥離して、掃除が終了した状態です。(オレンジの点線部分が失われた歯槽骨)
縫合が終了した状態です。
歯周外科処置は「抜歯」する訳ではありません。つまり、外科的侵襲はとても少ない処置です。そして、全てのケースで歯周外科処置を行う訳でもありません。歯周基本治療のみで治る場合も多いです。
いろいろなケースをブログでご紹介したいと考えています。
渡辺歯科医院
日本歯周病学会 歯周病専門医