月別アーカイブ: 11月 2013

85.プラーク(歯垢)

先日取材を受け、小学館運営ブログサイト「WooRis(ウーリス)」に坂本正敬氏の記事が掲載されました。是非ご覧になってください。

(記事URL http://wooris.jp/archives/58867

 

この記事にもあるプラーク(歯垢)は虫歯や歯周病の原因になります。プラークは患者さんによって様々な様相を呈しています。

口腔内細菌は、虫歯が球菌、歯周病は紡錘菌といって細長い形態をしています。口腔内細菌の特徴は、「バイオフィルム」というバリアの中に様々な細菌が生息しています。このバイオフィルムが厄介なのです。バリアに守られているため、うがい薬や消毒剤が浸透しにくいのです。これを取り除くために正しいブラッシングが大切になります。

 

下写真は、いわゆるプラークです。これは食べカスではありません。約7割が細菌、その他は細菌の代謝物になります。時間が経つと歯の表面がザラザラしてくるのは、細菌が繁殖しているからなのです。

 

このプラークを顕微鏡で観察すると、下写真となります。スピロヘータが多く観察されます。このような細菌が多く存在することは、歯周組織にとって良いはずがありません。歯周ポケットが深い患者さんのプラークを採取して位相差顕微鏡で観察してみると、このようにスピロヘータ(らせん状の細菌)が多く観察されます。

 

そこで大切なのはブラッシング。そこで歯ブラシの選択法ですが、「硬さふつう」「3列」「先が細くないもの」がお勧めです。柔らかい歯ブラシは毛先が寝てしまします。先が細いものも、毛が寝てしましやすく困難です。患者さんに合わせたブラッシング法を当院で説明していきます。

 

 

歯磨剤の選択も重要です。無水ケイ酸が配合されているものを私はお勧めしています。無水ケイ酸は、要は研磨剤なのですが、これが細菌のバイオフィルムを破壊してくれるからです。フッ素入りのジェル状の歯磨剤を使用したい方は、無水ケイ酸入りの歯磨剤でブラッシングした後に使用すると良いと思います。

日本歯周病学会 歯周病専門医

渡辺歯科医院

84.歯茎の中まで進んだ虫歯

 今回は、歯茎の中まで進んだ虫歯に対して行った歯周外科処置をご紹介します。

この症例は、杉山貴志先生http://www.sugiyama-dental.com/の症例です。私が学生時代に受けさせていただいたセミナーから抜粋しました。

土台が入っている歯ですが、歯茎の中まで虫歯が進んでいて冠を被せることができません。

 

付着歯肉幅が広いため、黒線に切開線を入れ剥離し骨削除を行い縫合しています。

 

術後です。

 

歯肉レベルが下がった後、土台を修正しています。この状態であれば冠を被せることができます。

以前は抜歯の選択しかなかった症例も歯周外科を応用することで歯を保存することもできます。

 

日本歯周病学会 歯周病専門医

渡辺歯科医院

 

 

83.お花

今回は、秋のお花の紹介です。

 

①まずは、ムラサキシキブ(紫式部)。診療室から見えます。クラツヅラ科の落葉低木で、日本各地の林などに自生し、また果実が紫色で美しいので観賞用に栽培されています。

 

②吾亦紅。バラ科・ワレモコウ属の植物。これも診療室から見えます。

 

③サツマイモ。一部(裏面)にスライスを入れ、お水の張った容器に入れると10日間くらいで小さな芽が出てきます。ポトスのような観葉植物の楽しみ方ができます。

 

 

④友人のバラ園から頂いた薔薇。詳しくは、小矢部市水島のローズエンドウのホームページをご覧になってみてください。以下URL。 http://www1.coralnet.or.jp/endo/

 

⑤最後に、フットボールのチームメイトのコラムを紹介。(坂本正敬:成城大学卒業後、テレビ番組の制作会社スタッフ、英会話講師を経て、現在は翻訳と執筆活動で活躍中。)ご覧になってください。以下URL。 http://wooris.jp/archives/author/sakamoto

 

渡辺歯科医院

日本歯周病学会 歯周病専門医