今回はデンタルフロスの使用意義を考えてみたいと思います。
以下、小学館コラムにも記事になりました。
たった1分で診断終了!100均グッズでできる「虫歯セルフチェック法」
詳しく解説します。
歯周病は歯と歯の間から始まります。また、虫歯の多くは歯と歯の間に発生します。歯ブラシだけでは、歯間部の清掃はできないからです。一度、虫歯になった歯に対して樹脂の充填や金属冠を被せたとしても、歯間部の清掃をしなければ再び虫歯になってしまうでしょう。
<デンタルフロスを使って虫歯や歯周病の診断>
・フロスを通すと引っかかる→虫歯か被せものが合っていない可能性がある
・フロスの糸がバラバラになる→虫歯か被せものが合っていない可能性がある
・フロスを通した後、とれたプラークが臭い→日頃からプラークが付着しているため、歯周病や虫歯が疑われる
・フロスを通すと出血する→歯周病が始まっている可能性がある
<使い方>
腕の長さ、30~40センチくらいに切る。
フロスを中指にグルグル巻いて、親指と人差し指で掴む。
歯と歯の間にゆっくり入れて、歯茎の中に隠れるまで入れる。手前の歯に弓を引くように当てて、上に擦る。奥の歯に弓を引くように当てて、上に擦る。
上から見た様子です。
<種類>
ワックスが付いているものと付いていないものがある。
ワックスが付いていると滑ってプラークが付いてきにくいため、ワックスが付いていない方がプラークは取りやすいです。しかし、歯と歯の接触が強くてフロスが切れてしまう場合は、ワックス付きのフロスを使うことをお勧めします。
また、フロスをいちいち切るのが面倒な人は、柄付きのフロスがお勧めです。100円均一で70本入りで売っています。下写真は、上が前歯用で下が奥歯用です。上手にできる人は、前歯用で奥歯も清掃可能です。
日本歯周病学会 歯周病専門医
渡辺歯科医院