作成者別アーカイブ: Watanabe

188.歯の移植

今回も歯の移植の紹介です。

左上の写真:×印の歯は歯根が割れていて抜歯になります。そこで、青〇の親知らずを×印へ移植する予定となりました。

右上の写真:親知らずを移植した直後です。

左下の写真:神経が入っている部分の消毒を行った後です。

右下の写真:移植後、8カ月が経過し、被せものを装着しました。

親知らずの移植は保険適応になります。

またご相談ください。

 

日本歯周病学会 歯周病専門医

日本補綴歯科学会 専門医

渡辺歯科医院

 

187.歯の移植(自家歯牙移植)

歯の移植のケースです。患者さんの許可を得て掲載しています。

オレンジ〇の歯が重度の歯周病で抜歯となります。


抜歯が完了しました。

青〇(親知らず)を抜歯してオレンジ〇部分に移植しました。移植直後の写真です。

 

術後8カ月の写真です。ブリッジの支台として機能しています。予後良好です。

 

今回も保険治療で行いました。親知らずの移植は保険診療が可能です。

親知らずを抜く前に相談していただくと、もしかしたら移植に使えるかもしれません。奥歯で抜かなければならない歯、神経を取って不安な歯がある場合など、親知らずを残しておいた方が良い場合があります。

日本歯周病学会 歯周病専門医

日本補綴歯科学会 専門医

渡辺歯科医院

 

 

186.歯周病の検査

市の歯周組織検査で来院される方がいらっしゃいます。

なぜ歯周病検査が必要か。歯を失う最大の原因は「歯周病」です。歯周病は目立った症状がなく進行してしまいます。そのため、今まで虫歯になったことがなく、歯医者には年十年も行ってないという「歯に自信がある人」も知らないうちに歯周病に罹患いている可能性があります。

歯周病も虫歯もプラークが原因です。そのプラークの中は細菌なわけですが、その中に歯周病菌がいなくて虫歯菌しかいなければ「歯周病」にはなりません。逆に、歯周病菌が多く存在し、虫歯菌がいなければ虫歯にはなりません。

虫歯も歯周病も各々それぞれの疾患を引き起こす細菌の種類が違うのです。ですから、今まで虫歯になったことがない人も「歯周病」になる可能性があるのです。

市の歯周病検査では、「歯周ポケットの深さ」を測定します。詳しく検査するにはレントゲン撮影が必要ですが、簡易的に行うには歯周ポケットの検査でもある程度歯周病の進行具合を調べることは可能です。以下シェーマ。


 

1~3mmは青信号、4mmは黄色信号、5mm以上は赤信号になります。歯周病はほとんどが「歯と歯の間」から始まります。そのため、歯周ポケットは歯の中央だけが深くなることは、ほとんどありません。歯の中央だけ歯周ポケットの測定が深い場合、歯が破折している可能性が高いです。

この例でも深い場所もあれば、浅い場所もあります。1本の歯に対して6点で測定するのが正しい測定法で、歯の中央値だけ測定しても意味がありません。

市の歯周病検診も受け付けております。また来院されたら詳しく説明致します。

 


日本歯周病学会 歯周病専門医

渡辺歯科医院

185.歯周外科療法(歯周病の外科手術)前に必要な歯肉とは?

今回は少し難しい内容です。

このblogは一般の患者さん、医療関係者、歯科医の先生も見てくださっているようで質問を受けることもあります。今回は、一般の患者さんには難しい内容になります。

歯周病学会で発表した内容です。写真のように示した部位に6mmの歯周ポケットが認められます。歯周基本治療が終了し、歯周外科療法へ移行する予定となりました。


 

しかしながら、角化歯肉(付着歯肉)が不足しています。角化歯肉とは、上皮が角化しており結合組織にコラーゲン線維を含む歯茎のことです。このコラーゲン線維がなければ、結合組織性付着は起こりえないのです。

簡単にいえば、角化歯肉は「動かない歯茎」のことです。「動かない歯茎」=「角化歯肉」、「動く歯茎」=「歯槽粘膜」といいます。「歯槽粘膜」は動くため、もし「角化歯肉」が不足していて、「歯槽粘膜」しかなければ、「フラップ手術(歯周ポケットを改善するための手術)」を行おうと思ってもできないのです。

そのため、「角化歯肉」が不足している場合、フラップ手術を行う前に前処置として「遊離歯肉移植術」のような角化歯肉幅を増やす手術を行う必要があります。

下写真の遊離歯肉移植術の術後写真になります。「動かない歯茎」がしっかりできています。


 

しかし、この「遊離歯肉移植術」は、「裂開状骨欠損」の場合は不適応になり、「骨内欠損」の場合は適応となります。「遊離歯肉移植術」は口蓋歯肉より採取し、受容側の「骨膜結合組織床」に移植するからです。つまり、表層に骨がなければ遊離歯肉の移植は行えないのです。(以下のシェーマ)


 

歯周外科療法を行う場合、単に歯周ポケットがあるから行えるのではなく、前準備としておこなう外科療法が必要な場合もあります。

この症例は遊離歯肉移植術後、角化歯肉の獲得後にフラップ手術を行う予定でしたが、角化歯肉により歯周組織の環境が整ったため、フラップ手術を行うことなく歯周ポケットが改善しました。

 

歯周病専門治療をご希望の方、また当院にご相談ください。

 

日本歯周病学会 歯周病専門医

渡辺歯科医院

富山県小矢部市津沢796-4

 

184.歯周病の再生治療

歯周病の再生療法のお話です。

歯周病治療には外科治療もあります。歯周基本治療のみで改善が得られなかった場合、もっと積極的に歯周組織の再生を狙っていく場合など「歯周外科療法」という方法があります。

今回はGTR法といってコラーゲン膜を使用した場合と、自家骨移植といってご自分の歯槽骨を採取して骨が吸収した部位に移植する方法の紹介です。

左写真が術前。そして真ん中の写真が歯肉を剥離した写真です。この点線部が歯周病によって骨吸収が起こった部位です。左写真は、骨吸収が起きた部分にティッシュガイドというコラーゲン膜を置き固定した写真です。

 

専門的な説明をすると、通常コラーゲン膜を置かずに剥離した歯肉を元の位置に戻すと上皮が骨欠損部に入り込み結合組織性付着や骨再生が期待しにくくなります。コラーゲン膜は上皮の深部増殖を防ぐための遮断膜になり、時間とともに生体に吸収されます。

次に自家骨移植について。自家骨移植は歯周病によって骨吸収が起きた部分に周囲の骨を採取して移植する方法です。

左写真の点線部分に骨吸収が見られます。そこに採取した自家骨(下写真)を右写真(点線)に移植しました。


 

この移植した骨自体も歯槽骨となる可能性がありますが、GTR法と同じように上皮を遮断し、歯根膜細胞を誘導して歯周組織を再生する目的があります。

歯周病の専門的な治療をご希望な方は、このような特殊な外科療法もできます。

またご相談ください。

 

日本歯周病学会 歯周病専門医

日本補綴歯科学会 専門医

渡辺歯科医院

183.大阪市の田中歯科医院と宇都宮市のおおはし歯科クリニック!

後輩の歯科医院です。二人とも歯周病学会認定医です。

私と一緒に大学病院で切磋琢磨してきました。現在も学会発表したり、その後も活躍されています。

歯周病でお困りの方は推薦します!

大阪市生野区田中歯科医院栃木県宇都宮市おおはし歯科クリニックです。

田中浩太先生も大橋崇明先生もとても丁寧で難しい歯周外科治療をこなす先生です。インプラント治療、入れ歯、歯周病治療、すべて高いレベルで治療されます。


 

お近くの方は是非!!

日本歯周病学会歯周病専門医 砺波地区 小矢部市

日本歯周病学会 歯周病専門医

渡辺歯科医院

182.歯茎の移植手術から7年後

歯肉の移植手術から7年後です。

左が術前、右が術後7年です。


 

その後、歯肉が痩せることなく良好に経過しています。

矯正治療を行った後など、歯肉が痩せることがあります。そのような場合、歯肉の移植手術でカバーすることが可能です。

気になる方は御相談ください!

 

日本歯周病学会 歯周病学会

渡辺歯科医院

181.デンタルフロスは重要!

歯周病治療にとって必須な「歯と歯の間の清掃」。しかしながら、日本では「デンタルフロス」や「歯間ブラシ」より「歯ブラシ」が重要視されています。

親が子供に対して、「歯磨きした?」と聞きます。歯科医も「歯ブラシは1日何回しますか?」と聞かれませんか?

歯周病は「歯と歯の間」から始まります。また虫歯も「歯と歯の間」から発生することが多いのです。

「歯と歯の間」の清掃は「歯ブラシ」ではできないのです。

アメリカのアニメで「おさるのジョージ」があります。

DVD「あんこう、ピカ」(発売元:ジェネオン・ユニバーサル・エンターテイメント)の回で次のセリフがあります。

黄色のおじさんが、ジョージのことをアインシュタイン博士に以下のように説明します。

黄色のおじさん:「George doesn’t know the meaning of give up.Or dental floss.」

これを日本語訳では、

「ジョージは諦めることをしらない。それと歯の手入れも。」

となっています。アメリカのアニメを日本語訳にするときに、日本では「デンタルフロス」が一般的に広まっていないから「デンタルフロス」を「歯の手入れ」と訳したのかなと思います。

逆にいえば、「デンタルフロス」はアメリカでは当たり前なんですね。

また、おさるのジョージの絵本(岩波書店)でも「デンタルフロス」が出てきます。子供向けの絵本でさえ「デンタルフロス」が出てくるのです。

ですから、子供のうちから、つまり乳歯列のときから「デンタルフロス」は重要ということになります。

5歳以上の子供たちを診ていると歯と歯の間、特に「D」と「E」の間の虫歯が頻発しています。この部位は歯ブラシではプラークは落ちませんし、一度治してもデンタルフロスを使わなければ再び虫歯になるでしょう。

当然、大人もデンタルフロスは使う必要があります。私は、①デンタルフロス、②歯間ブラシ、③歯ブラシの3種類を毎日使用しています。歯周病に罹患している患者さんはこの3つが必須になります。

私は何より「歯と歯の間」のプラークコントロールが重要と考えています。

来院された患者さんにしっかり説明していきます!

※デンタルフロス

日本歯周病学会 歯周病専門医

渡辺歯科医院

180.歯肉の移植から8年経過!

今回、歯周病学会で発表したケースです。

初診の写真(8年前)です。歯肉が痩せてしまって下がっています。


 

歯肉の移植手術を行いました。痩せてしまって歯肉が下がってしまった部位に口蓋から歯肉を採取して移植しました。


 

歯肉の移植手術から8年が経過しました。

 

歯肉はしっかり歯に被っています。歯肉の「痩せ」は再発することなく良好に経過しています。

歯周病治療に限らず、行ったことに対する「予後」はとても重要です。処置を行っても、すぐにダメになってしまっては意味がないからです。

将来を見据えた予知性の高い治療が重要なのです。

 

日本歯周病学会 歯周病専門医

渡辺歯科医院

179.日本歯周病学会 学術大会 in Kyoto

12/17に京都で日本歯周病学会学術大会でポスター発表しました。

歯ぐきが下がってしまった部位に対して歯肉の移植をした症例で、術後7年を経過しているケースです。


 

歯周病専門医、認定医の先生方と共同発表させていただきました。

「学会」の存在は診療の基準を決めるために必要不可欠です。各々の歯科医が自分の経験だけで根拠のない治療や説明をしていては医療として成り立ちません。

どの治療方法が有効なのかをまとめて治療の基準を作っていくのが学会の役目です。

日本歯周病学会 歯周病専門医

渡辺歯科医院