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164.神経をなるべく取らない!

本年もよろしくお願い致します。

今回は神経を取らずに行った土台製作の症例です。

下図のように残根状態(根だけの状態)になった場合にどのように冠を製作すればよいのでしょうか。

残根 歯周病専門医

 

通常は、神経のない歯であれば、下図のように土台を立てていきます。

コア 歯周病専門医

それでは神経が残っている歯はどうすればいいのでしょうか。通常は神経を取った後に土台を立てればよいのですが、歯の中には神経だけでなく「血管」「細胞」など重要なものがあります。

実際、歯の中には「歯髄」といって「神経線維」「血管」「細胞」を含んだものがあります。下写真は歯の中からとった「歯髄」を示します。歯の中には実際、このような組織があり、この中に「神経線維」「血管」「細胞」があるのです。

歯髄 歯周病専門医

 

今回はこの歯髄を取らずに土台を立てました。

まず周りにホール(穴)を形成します。(下写真:赤点線部分に歯髄がある)

形成 歯周病専門医

 

 

次にファイバーポストを5本スーパーボンドにて植立します。(下写真)

ファイバーコア 歯周病専門医

 

 

 

コンポジットレジンを築盛しました。(下写真)

コア 歯周病専門医

 

このように歯髄腔を避けてホール(穴)を形成して土台を製作す方法も行うことができます。(※歯の幅が薄い場合はできません。)

 

歯の中の歯髄を取ってしまえば、歯の寿命も短くなることも考えられます。できるだけ歯の神経は取らないようにすることが重要です。

 

では歯髄を取ることが全て悪いことなのかといえば、そうでもありません。歯周病治療でよく遭遇する「根分岐部病変」。奥歯では歯の根が2~3本あり、そのうちの1本か2本が重度の歯周病になってしまった場合、残った正常な根を残すために保存不可能な根だけを抜歯する方法があります。そのときは、歯髄を取る必要があります。

 

つまり、歯髄を取るかどうかは①術者の技量、②根分岐部病変があるかどうかなどケースバイケースといえます。

 

 

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