今回も歯周病治療と補綴治療の関係の説明です。
写真は歯周病治療後に補綴装置(ブリッジ)を装着しています。
※正確には、補綴治療(被せ物や義歯を扱う治療)も一連の歯周病治療に含まれます。そのため、歯周病治療と補綴治療を別物とする考え方はナンセンスで各々の治療に深い関連性が無ければならないと考えています。
このブリッジ、歯間ブラシが入りやすいように工夫しています。オレンジ部分の形態を平行にすることにより歯間ブラシ(赤矢印から歯間ブラシを挿入)によるプラークコントロールを行いやすくしています。
また、一番奥の歯は根が3本ある歯です。この症例の場合、オレンジ矢印部分の歯周病が進行し、「Ⅲ度の根分岐部病変」という状態になっています。※歯根(歯の根)の間に歯周炎が進行している状態を示します。
そのため、下写真のように②と③の根の間から歯間ブラシ(赤矢印の方向から挿入)を挿入して清掃が行えるように工夫しています。
被せ物の形態を工夫することで、患者さんのプラークコントロール(清掃)の効率を上げることはとても重要です。
日本歯周病学会 歯周病専門医
渡辺歯科医院